第27回上海国際映画祭コンペティション部門へ正式出品!
この度、6月13日より中国・上海で開催される第27回上海国際映画祭のコンペティション部門に日本作品で唯一、映画『夏の砂の上』が招待されることが決定いたしました。
映画祭には、主演&共同プロデューサーのオダギリジョーさん、髙石あかりさん、玉田真也監督が参加する予定となっています。
1993年から始まった上海国際映画祭は、中国で唯一、国際映画製作者連盟公認の映画祭として、映画文化の普及と映画産業の発展とを目的に、毎年10日間の会期中に国内外の約500作品が上映されています。今回、映画『夏の砂の上』は、映画の質や芸術的な価値を競う場として注目を集め、今年15本の作品が選出されたコンペティション部門で日本作品唯一の上映となります。
選出理由について、上海国際映画祭プログラマーの徐昊辰氏は「本作は、かけがえのない家族を喪ったことで、まるで時が止まってしまったかのような空白の時間を、静謐なまなざしと繊細な映像美ですくい上げた作品です。長崎の変わらぬ町並み、記憶を抱えたような坂道、そして雨の降らない夏という設定が、登場人物たちの内面と静かに響き合いながら、観る者に深い余韻をもたらします。言葉少なに交わされる感情の揺らぎや、表情の奥に秘められた痛みと優しさが、俳優たちの抑制の効いた演技によって丁寧に表現され、物語にさらなる奥行きを与えています。静けさの中に潜む感情の機微をすくい取った本作が、このたび上海国際映画祭でワールドプレミアというかたちで初めて世界の観客と出会えることを、何よりも光栄に、そして心から嬉しく思っています。」とコメントを寄せました。
また、出品決定を受けて玉田真也監督は、「上海国際映画祭メインコンペティション部門に招待して頂き、たいへん光栄です。海外の観客に観ていただく場に立ち会うのはこれが初めてなので、とても楽しみにしています。文化を超えて伝わる人間の感情が映った映画になったと思っているので、早く観客の皆さんとこの作品を共有したいです。」と喜びのコメントを寄せました。
審査員長を『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレが務めるコンペティション部門は、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀男優賞、最優秀女優賞などの賞の対象となり、授賞式は6月21日(土)におこなわれます。
日本では7/4(金)より全国公開です。ぜひご期待ください。
完成披露イベント実施決定
映画『夏の砂の上』の公開に先立ち、完成披露イベントの実施が決定いたしました。
チケットは以下の詳細をご確認の上、お買い求めください。
皆様のご参加をお待ちしております。
■概要
・日付:6/17(火)
・場所:TOHOシネマズ 日比谷
・時間:19:00の回 上映前舞台挨拶
・登壇者(予定):オダギリジョーさん、髙石あかりさん、松たか子さん、満島ひかりさん、森山直太朗さん、高橋文哉さん、光石研さん、玉田真也監督
■チケット料金
特別興行(均一)2,200円(税込)
※舞台挨拶は、全席指定制(定員入替制)です。
※お席はお選びいただけません。
※チケットの販売は、お一人様2枚までとさせていただきます。
※無料鑑賞・各種割引・ムビチケ・前売券・割引券等使用不可。
※実施スクリーンにより、特別シート等追加料金が発生する場合がございます。
※内容はすべて予定です。登壇者及び内容は予告なしに変更する場合がございます。
※転売・転用を目的としたご購入は、固くお断りいたします。また、ご来場時にご本人様確認をさせていただく可能性がございますので、身分証をご持参の上、お越しください。
■チケット購入方法
◎プレリザーブ販売(抽選販売) チケットぴあで販売
受付期間:6/5(木)11:00受付開始~6/13(金)11:00受付終了
URL:https://w.pia.jp/t/natsunosunanoue-movie/
※抽選結果の発表は、6/13(金)20:00 となります。
◎一般販売(先着販売) チケットぴあで販売
販売期間:6/14(土)10:00~6/16(火)16:00まで
URL:https://w.pia.jp/t/natsunosunanoue-movie/
※一般販売につきまして、完売次第、販売終了となります。
※残席がある場合に限り当日券を劇場にて販売いたします。
≪チケット購入に関するお問い合わせ≫
「チケットぴあ」HP
【舞台挨拶注意事項】
※悪天候及び公共交通機関の運行状況により、やむを得ず本イベントを中止させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
※ムビチケは、ご使用いただけません。
※特別興行の為、各種割引・各種招待券は、ご使用いただけません。
※上記料金はすべて税込金額です。
※全席指定・定員入替制での上映となり、専用のチケットをお持ちでない方はご覧になれません。
※いかなる事情が生じましても、ご購入・お引換後の鑑賞券の変更や払い戻しは出来ません。
※スクリーン内でのカメラ(携帯電話を含む)・ビデオによる撮影・録画・録音等は、固くお断りいたします。
保安上、入場時に手荷物検査を行う場合がございますこと、予めご了承ください。
※当日、マスコミ・メディアの撮影が入る場合がございます。その際、お客様が映像等に映り込む可能性がございますこと、予めご了承ください。
※車いすでのご鑑賞をご希望されるお客様は座席指定券の購入後、劇場までご連絡ください。なお、車いすをご利用のお客さまは車いすスペースでのご鑑賞となります。車いすスペースには限りがありますので、ご利用人数によっては所定のスペース以外でご鑑賞いただく場合がございます。また、イベントの内容やマスコミ取材により、所定のスペースからご移動いただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
※転売・転用を目的としたご購入は、固くお断りいたします。また、当日ご本人様確認をさせていただく場合もございます。写真付き身分証明書をご用意の上お越しいただけますようお願いいたします。
会場で本人確認がある場合の有効な書類は下記の通りです。
●顔写真付き身分証明書をお持ちの方
【1点】のみでOKです。
・運転免許証 ・パスポート ・社員証(顔写真付き)・学生証(顔写真付き)・住民基本台帳カード(顔写真付き)・クレジットカード(顔写真付き)・マイナンバーカード(顔写真付き)・在留カード(外国人登録証明書)・ 身体障害者手帳(顔写真付き)・精神障害者保健福祉手帳(顔写真付き)・療育手帳(顔写真付き)
※小学生に関しては健康保険証のみでOK ※全てコピー不可
●顔写真付き身分証明書をお持ちでない方
【2点】必要となります。
・健康保険証 ・住民基本台帳カード(顔写真なし)・社員証(顔写真なし)・学生証(顔写真なし)・クレジットカード・キャッシュカード
※全てコピー不可
※登壇ゲスト等へのプレゼントやお手紙、お花や差し入れなどはお受け取り出来ません。当日および事前の郵送もお断りいたします。予めご了承ください。
映画『夏の砂の上』予告映像解禁。
映画『夏の砂の上』の予告映像が解禁となりました。
愛を失った男、愛を見限った女、愛を知らない少女・・・
彼らが夏の砂のように乾き切った⼼に⼩さな希望の芽を⾒つけていく姿を描く、切なさと温かさが交錯する珠⽟の物語、映画『夏の砂の上』は7⽉4⽇(⾦)全国公開です。
映画『夏の砂の上』ポスタービジュアル完成。
映画『夏の砂の上』のポスタービジュアルが完成しました。
オダギリジョーさん演じる、大切なものを失った喪失感から⼈⽣が⽌まってしまった治。
髙石あかりさん演じる、⽗親の愛を知らずに育った優⼦。
松たか子さん演じる、悲しみを共有し共に再スタートすることができない夫へ愛想を尽かした恵⼦。
満島ひかりさん演じる、娘を兄に預け男の元へ⾛る奔放な阿佐⼦。
それぞれ痛みと乾ききった⼼を抱えた4⼈を、⻑崎の街から差し込む光があたたかく包み込む、切なくも温かなビジュアルが完成しました。
夏の砂のように乾ききった⼼に沁み込む⼀筋の希望の物語、映画『夏の砂の上』は7⽉4⽇(⾦)全国公開です。
映画『夏の砂の上』7.4 FRI 全国公開決定!作品世界を彩る豪華キャストが発表!
映画『美しい夏キリシマ』の脚本、映画『紙屋悦子の青春』の原作を手掛けた長崎出身の松田正隆さんによる読売文学賞 戯曲・シナリオ賞受賞の傑作戯曲を、濱口竜介監督や三宅唱監督に次ぐ次世代の映画界を担う気鋭の演出家・玉田真也さんの監督・脚本で映画化した『夏の砂の上』の全国公開が7月4日(金)に決定!
この度、本作の作品世界を彩る豪華キャストが発表となり、共同プロデューサーも務める主演のオダギリジョーさん、髙石あかりさん、松たか子さん、満島ひかりさん、森山直太朗さん、高橋文哉さん、光石研さんらが出演することが明らかになり、オダギリジョーさん、髙石あかりさん、松たか子さん、玉田真也監督、原作の松田正隆さんからのコメントが到着しました。
本作は、息子を亡くした喪失感から人生の時間が止まり、妻に見限られた主人公と、妹が置いていった17歳の姪との突然の共同生活からはじまります。愛を失った男、愛を見限った女、愛を知らない少女……彼らがそれぞれの痛みと向き合いながら、夏の砂のように乾き切った心に、小さな希望の芽を見つけていく姿を描く、切なさと温かさが交錯する珠玉の物語となっています。雨が降らない夏の長崎が舞台となり、撮影は、2024年9月に全編オール長崎ロケで行われ、坂の多い長崎の美しい街並みの中で描かれます。
主演の小浦治を演じるのは、日本の映画界を俳優だけでなく監督・プロデューサーとしても牽引するオダギリジョー。本作で共同プロデューサーも務め、撮影前から玉田監督と会話を続けてきました。
また、治の姪で、父親の愛を知らずに育った17歳の優子を演じるのは、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズで人気を博し、2025年度後期NHK連続テレビ小説のヒロインに抜擢され注目される髙石あかりさん。
そして、治の妻・小浦恵子を演じるのは、主演作『ファーストキス 1ST KISS』が大ヒット公開中の松たか子さん。悲しみを共有し共に再スタートすることができない夫・治への「静かな怒り」を秘めた女性を演じ、本作で長崎弁にも初挑戦。
このほか、父親のいない優子を兄の治に預け、男の元へはしる奔放な妹・阿佐子役を『ラストマイル』で第48回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞した満島ひかりさんが、髙石さん演じる優子のバイト先の先輩で、優子へ好意を寄せる・立山役を、映画・ドラマなど多方面で引く手あまたの活躍をみせる高橋文哉さんが、治が働いていた造船所の同僚・陣野を、自身のドキュメンタリー映画『素晴らしい世界は何処に』の公開が控えるフォークシンガーの森山直太朗さんが、同じく治の造船所の同僚・持田を「北九州ホルモン隊」を結成するなど九州を代表する名ヴァイプレイヤーの名優・光石研さんが演じています。
<コメント全文>
共同プロデューサー、主演・小浦治役 / オダギリジョー
脚本を読んだ瞬間『これは良い作品になる!』と感じた僕は、すぐにプロデューサーを買って出ることにしました。俳優としては勿論、様々な面で役に立てれば、という思いからでした。
松さんや満島さんを始め、信頼できるキャスト、最高のスタッフが共鳴してくれ、真夏の長崎にこの上ない土俵が用意されました。あくまで玉田監督の補佐的な立場を守りつつ、隠し味程度に自分の経験値を注ぎ込めたと思います。
昨今の日本映画には珍しい『何か』を感じて頂ける作品になったと信じています。
治の姪・優子役 / 髙石あかり
長崎での撮影は、優子が過ごしたあの時間のように、自分にとってとてもかけがえの無いものとなりました。
優子は、儚さと強さ、大人っぽさと少女らしさ、一人の人間の中で全く違う性質が混ざり合う独特な空気を持っています。そんな繊細な彼女をどう演じたらいいのか、長崎に入る前に玉田監督とお話しをさせていただき、”ありのままの自分”で精一杯役と向き合うことにしました。
そんな撮影期間は、カメラの存在を忘れ、作品と現実の境目が曖昧だった気がします。
こんな経験は初めてで、これ程までに熱中出来る環境を作ってくださった、監督をはじめ、キャスト、スタッフの皆様には感謝しかありません。改めて、この作品に携わらせていただけたこと、心から光栄に思います。
治の妻・小浦恵子役 / 松たか子
暑い夏の長崎での撮影を懐かしく思い出します。
小浦家への道のりは、特に機材を運ぶスタッフの皆さんは本当に大変だったと思います。
でも、全員が汗だくになりながら、この映画の世界に向かって歩いていたように思います。
初めて読んだ脚本は、元々戯曲であったことに驚くほど、様々な風景が浮かぶ「映画」のホンでした。
他者に共感や理解を求めない、なんともいえない、滑稽で愛すべき人たちが出てくるお話のような気がします。
恵子が愛すべき人間かというと、それはわかりませんが…。
オダギリさんとのお芝居はとても楽しかったです。
脚本・監督/ 玉田真也
今まで読んできた戯曲は数多くありますが、この「夏の砂の上」は僕にとって特別な作品であり続けました。僕たちが生きる上で避けられない痛みや、それを諦めて受け入れていくしかないという虚無、そして、それでも生はただ続いていくという、この世界の一つの本質のようなものがセリフの流れの中で、どんどん立体的に浮かび上がってくる素晴らしい作品です。その作品を映画にするということは僕にとって念願であったとともに、挑戦でした。演劇としての完成度があまりにも高いと思ったからです。そして、その挑戦は間違っていなかったと長崎での撮影を始めて確信していきました。長崎の街の中に入っていくと、この街自体を主人公として捉えることができる、これはきっと映画でしかなし得ない体験だと感じていったからです。僕の頭の中だけにあった固定された小さな世界が、長崎という街と徐々に融合してより豊かに大きく膨らんでいく感覚でした。この映画を皆さんに観ていただけるのを楽しみにしています。
そして今回、素晴らしい俳優たちに集まっていただきました。演出するにあたり、皆さんとても協力的にアイデアを出してくださり、何一つストレスなく撮影をすることができただけでなく、何度見ても芝居が面白く、最前列で観るお客さんのように彼ら彼女らの芝居をただ楽しんでいる瞬間もたくさんありました。皆さんの芝居に、この映画を想定の何倍も上に引っ張ってもらえたと思います。とても贅沢な時間でした。
原作/ 松田正隆
部屋を見つめる演劇から、街を感じ取る映画へ。映画には長崎の光景がいくつも映し出されている。坂道をのぼりつめた果てにある家からの眺めだけで、言葉にならない感覚をこの映画は私たちに与える。戯曲に書かれた台詞が生み出す感情は、坂を上り下りする俳優の身体の運動に変換されている。キャリーバッグを引く優子が母とともに坂を上るとき、坂の上で指をなくした小浦が息を吐くとき、人々が言い知れぬ人生を抱えながらも、繁華街で仕事をし飲食をするために坂をおりるとき、カメラはそれらの特別な感情を映画の場面に映し出す。私は、戯曲が消え去り映画に生まれ変わることを望んでいた。この映画を観て、何よりも映画らしい経験を得たことがとても嬉しかった。
玉田真也監督