夏の砂の上

7.4 FRI 全国公開

オダギリジョー
髙石あかり 松たか子 森山直太朗 高橋文哉 篠原ゆき子/ 満島ひかり
光石研

監督・脚本:玉田真也
原作:松田正隆(戯曲『夏の砂の上』) 
音楽:原 摩利彦
制作プロダクション:スタイルジャム 配給:アスミック・エース
©️2025映画『夏の砂の上』製作委員会


完成披露イベント無事終了!【オフィシャルレポート】

映画『夏の砂の上』の完成披露イベントが6月17日(火)に開催され、主演のオダギリジョーさん、髙石あかりさん、松たか子さん、満島ひかりさん、森山直太朗さん、高橋文哉さん、光石研さん、玉田真也監督の計8名がそろって舞台挨拶に登壇いたしました!

撮影当時のエピソードやフリップトークで大盛り上がりだったイベントの様子をお届けします。

本作で主演に加えてプロデューサーにも名を連ねていらっしゃるオダギリさん。MCから経緯を聞かれると、「いまの時代を考えると、原作がアニメや漫画でもなく、作家性の強い作品で、なかなか簡単に進むタイプの映画ではないんですが、すごく良い脚本なので、この作品が『お金が集まらなくて作れませんでした』ではもったいないと思いました。また、この作品が醸し出している2000年代初頭の日本映画の雰囲気を身をもって経験した自分だからこそできる作品づくりがきっとあると思いました。この2つの側面からプロデューサーとして入らせていただきたいと思いました」と、本作にかける思いを語ってくださいました。

玉田監督がシナリオハンティング(シナハン)のために長崎を訪れた際には、オダギリさんも同行したようで、当時のことを振り返り、玉田監督は「まだプロデューサーという形ではない段階で、主演でオファーをさせていただき、出演していただけることになって、シナハンに行くことになったんですが『オダギリさんも来るらしい』という話を聞いて『マジか!?』と思いました。僕にとって、オダギリジョーという俳優は、2000年代初頭に自分が見ていた面白い邦画にだいたい出ているような印象で、すごく特別な俳優でした。その人と主演と監督として一緒にやれるというだけで嬉しいんですが、まさかつくる過程まで一緒にやってくれると思ってもなかったので、特別な体験でした」と驚きと喜びを口にされました。

オダギリさんはまた、自身のプロデューサーとしての参加が、この豪華な俳優陣の皆さんが出演を決めるための説得材料になればとの思いもあったと明かし、オダギリさんが演じる治の妻・恵子を演じる松さんは、ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」以来のオダギリさんとの共演について「嬉しかったです」とニッコリ。そして「オダギリさんとはほぼ同世代ですが、いろんな作品を経験されてきたオダギリさんが、手に取って、興味を持った台本ってどんなだろう? というのが、惹かれた理由でもあります」とまさにオダギリさんの存在が出演の決め手になったと明かされました。

一方、オダギリさん演じる治の妹で、髙石さん演じる優子の母である阿佐子を演じる満島さんは、意外にもオダギリさんとは初共演だったようで、「最初に脚本を読んで、大爆笑したのを覚えています」と明かしました。「いまの時代にこれを撮るの? すごいなって思いました。私が九州の出身なので、(作品から)匂い立つものや出てくる人たちのキャラクターが、親戚や近所のおじちゃんたちと重なるところがありました。田舎の若い恋愛って、こういう何とも言えない話をみんなしてたな…とか、いろんな情景が浮かんできました」としみじみと語り、自身の役柄についても「こういう役が私にも来るようになったか…と思いました」と感慨深げな様子でした。

森山さんは、オダギリさんから「この役に説得力を持たせられる人は森山さんしかいない」と直々にオファーされたことを明かし、「率直にビックリしました」と述懐。「心してかかんなきゃという緊張感と、風のうわさでオダギリさんが毎晩、お酒をたしなまれて、出演者やスタッフとしっかりと“飲みにケーション”をされると聞いて、それが本当に怖くて…(苦笑)」と当初、感じていたという不安を明かしつつ、実際に撮影期間中は合宿のように全員が同じホテルに宿泊し、そのロビーではオダギリさんが“ママ”となって、みんなが「スナックジョー」と呼ぶ親睦の場が毎晩、繰り広げられていたとか!森山さんは「映画の現場は初めてで緊張していましたが、お芝居じゃない時間帯にそうやってほぐしていただいて感謝しかないです」と語りました。

髙石さんはオーディションを経て優子役に決まりましたが、「オーディションの段階で、オダギリさんと松さんが出ると聞いて『絶対に出たい』と思いました。でもオーディションで監督たちとお会いして、個人的に『あ、落ちたな…』と思っていたので、マネージャーさんから電話で(出演を)聞いた時はびっくりしました」と率直な思いを明かす。この日の登壇陣とは本作が初共演だったが、母親役を演じる満島さんと最初に撮影前に顔を合わせたそうで「とにかくお会いしたくて…(会って)緊張するかと思ったんですが、満島さんが放つオーラやパワーで包んでいただいて、緊張というよりも楽しい時間になりました。撮影でも、のびのびと自由に演じさせていただきました」と充実した表情で語ってくれました。

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さらにトーク後半では、映画にちなんで登壇された皆さんに「心に沁みたこと」を発表いただきました!
光石さんは「長崎ロケでの撮影スタッフ」と書かれたフリップを掲げ、坂の多い長崎の街での撮影について「撮影を行なったおうちも車が通れないので歩いて登るしかないところで、スタッフは機材を手持ちで運んでいました。それを見て心に沁みました」と明かしました。

玉田監督のフリップには「猫」の一文字。撮影が行われた街には猫が多くいたそうで、映画にも画面の中に自然と猫が入り込んでおり、街で暮らす猫たちが画面に映ることで「映画に長崎の街が染みこんでいくような感じがしました。猫がすごく良い芝居をしています」と嬉しそうにうなずかれていました。

高橋さんは「高校の同級生」と書かれたフリップを見せながら、映画の中で立山が友人たちと遊ぶシーンに言及し「僕自身が高校生の頃、同級生と仲良くなるためにしていたダーツやカラオケといった遊びをお芝居でするのが初めてでした。(劇中では)飲み会の場に、想いを寄せる女の子がいて、うまくいったり、いかなかったりというのがすごくもどかしくて…お芝居をする感情として心に沁みました。(完成した)映画を観ても、独特の雰囲気があって、そのころのことを思い出したりして、青春時代とリンクしました」と懐かしそうに語ってくれました。

「8歳の甥っ子 九州から東京へひとり旅」と書かれたフリップを見せたのは満島さん。先日、九州で暮らしている甥っ子がひとりで東京に遊びに来たというエピソードを明かしつつ「私も13歳でひとりで上京したんですけど優子も親元を離れて、置いて行かれますが、両親や家族がいない中で、少年時代や少女時代に経験することってすごい経験になるよな…と甥っ子の姿を改めて見て思って、心に沁みました」と明かしました。

撮影期間中も満島さんと髙石さんは顔を合わせては交流を深めたとのこと。満島さんは「ちょうど、あかりちゃんの成長が見られる撮影の順番で、(阿佐子が優子を)預けに行くときと迎えに行くときで、顔つきが変わっていました」と嬉しそうに目を細めつつ「オダギリさんは同じでした(笑)」とオチをつけて会場は笑いに包まれる一幕も(笑)

髙石さんは「長崎にて、満島さんと」と書かれたフリップを掲げ、撮影の休みの日に満島さんと長崎を巡った思い出を告白。「カステラを食べたり、釜めしをいただいたり、買い物に行って、満島さんがバッグを買ってくださったり…沁みる一日でした」と笑顔を見せられました。

松さんが撮影期間中に心に沁みたこととして挙げたのは「月が赤かったこと」。「月が赤くて、大きくて、夕日も赤くて…でも、長崎に暮らしているひとからすれば、それは普通の景色で、私にとって特別だと思ったことが、そこで暮らして生きている人には普通の光景だってことが沁みます」と含蓄のあるコメントとともに思い出を語ってくださいました。

そんな「松さんの浴衣姿」が心に沁みたと明かすのは森山さん。先ほどの話にも出たホテルのロビーを「お風呂上がりの松さんが、浴衣を着られて、映画のワンシーンのような感じで颯爽と通られるんです。それを羨望のまなざしでみんなが見ていました。ビチョビチョの松さんが…(笑)」と語り、松さんは「なんか幻を見てますよ…」と恥ずかしそうに苦笑いを浮かべていました。

そして、トリを務めるオダギリさんのフリップには「心に沁みた!」という謎の言葉が書かれていましたが、オダギリさんは「僕が心に沁みたなと思ったのは、満島さんの甥っ子の話でした」となぜか自身のエピソードではなく、共演陣の発表から拝借。そんなオダギリさんに髙石さんや他の共演陣からは「ズルい!」との非難の声が上がり、これにはオダギリさんも「こんなに引かれますかね…? そんなにヤバい?」と困惑の様子でフリップトークは幕を閉じました。

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最後の挨拶では、キャストを代表してマイクを握ったオダギリさんは「この舞台挨拶で、みんなにこれだけ嫌われると思ってなかったです(笑)」と冗談を挟みつつ、改めて劇場に足を運んで映画を観るということの重要性を強調され、「僕と作品は別物なので(笑)、作品はしっかり愛していただけたら」と呼びかけていました。

玉田監督も「こんなに素晴らしい俳優の人たち・・・僕自身もいろんな映画やドラマで観てきた『いつか一緒に仕事をしたい』と思っていたみなさんに集まっていただき、そのみなさんの芝居に負けないようにと、ベストを尽くして作ったので、きっと面白い映画になってると思います!」と力強くアピールし、温かい拍手の中で舞台挨拶は幕を閉じました。

映画は7/4(金)より全国公開です。ぜひ、ご期待ください!

メディア情報(6/20更新)

〖雑誌〗
non-no(髙石あかりさん)5月20日(火) 発売
Numero TOKYO(髙石あかりさん)5月28日(水) 発売
ダ・ヴィンチ(髙石あかりさん)6月6日(金) 発売
FINEBOYS(髙石あかりさん)6月9日(月) 発売
メンズノンノ(原 摩利彦さん)6月9日(月) 発売
upPLUS(髙石あかりさん)6月12日(木) 発売
婦人公論(オダギリジョーさん)6月13日(金) 発売
週刊SPA!(オダギリジョーさん)6月17日(火) 発売
BARFOUT!(髙石あかりさん)6月19日(木) 発売
NEW リンネル(髙石あかりさん)6月20日(金) 発売
NEW キネマ旬報(オダギリジョーさん)6月20日(金) 発売

〖WEB〗
NEW FASHIONSNAP(髙石あかりさん) 記事はこちら

キャラクター&エモーショナルポスター解禁!各界の著名人からコメントも到着!

この度、登場⼈物たちの⼼情とリンクするシーンと組み合わせたキャラクターポスター7種と、劇中の⼼揺さぶられる印象的なシーンを切り取ったエモーショナルポスター4種が完成しました。

 

 

さらに、⼀⾜先に本作を鑑賞された各界で活躍されている著名⼈の皆様よりコメントを頂きました。

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コメント⼀覧(五⼗⾳順、敬称略)

坂を上り下りして浮かび上がる⼈⽣の得喪。なかには耐え難いものもある。
その苦悩に「無理して乗り越えなくていい」とただ寄り添う本作のやさしさに、
きっと救われる魂があるはずだ。
ISO(ライター)

そこにいる⼈たちが皆、魅⼒的で。その⼼のうちがとても苦しくて。
いつか⾃分も⻑崎を訪れてみたいと思いました。 今の⾃分にとても響く映画でした。
今泉⼒哉(映画監督)

様々な乾きに、抗う者と流されるままの者達…
瑞々しい希望という名の避暑地を⾒つけた時、⼼は希望で潤う。
この作品が1⼈でも多くの⽅々への避暑地になりますように
いまむー(お絵描きツイッタラー)

端正な佇まいをしていながら、物語は濃密で息苦しく、治(オダギリジョー)と同じタイミングでタバコを吸った(妄
想で)。髙⽯あかりという⼥優がとてもよかった。
暑い⽇にふらっと⼊った映画館でこんな映画に出会えたら嬉しいだろうな。
⼤森⽴嗣(映画監督)

⻑崎特有の坂道や⼊り組んだ階段が、交差しては離れていく⼈々のよう。
息切れしながらも、登り続ける。⽣きていくことは失い続けていくことなのかもしれない。
もう届かないものがあるから、⽬の前の季節は輝くのだ。
今⽇マチ⼦(漫画家)

⻑崎の⾒慣れた⾵景のせいか、登場⼈物の悲しみがリアルに感じられ息が詰まりそうでしたが、
あるシーンの圧倒的な解放感にやられました。
私はずっと、こういう映画が観たかったんだと思います。
⼩⽟ユキ(漫画家)

⼈⽣で通る道は、街の⼤通りや明るい商店街ばかりじゃない。
登るだけで疲れる坂道や、吸い殻だらけの暗い路地もある。
だからこそ、こういう作品が社会に必要なんだと思いました。
陰影の濃い和室に差し込む光のような、美しい邦画です。
佐伯ポインティ(マルチタレント)

ずっと疼いててほしかったのに、治ってしまった傷がある。どう⾜掻いても繋がってしまうちぎれた⽪膚のように、
ゆっくりと⼿を伸ばしあう⼈々の姿が、堪らなく美しかった。
⻑井短(俳優)

季節が、街が、⼈⽣の機微を象徴しているようだった。
すべてを鎮ませる恵みの⾬は、渇望する⼼に⼀縷の希望を与え、
なんてささやかで、美しい、⼼の繋がり映すんだろうと思いました。
素晴らしい映画でした。
仲野太賀(俳優)

⼀度、乾いてしまった⼈の⼼を元に戻すことは、簡単なことじゃなくて、
でも、乾いた⼼を潤すことができるのは、やっぱり⼈の湿りっ気の部分で、
そんな繊細な⼼模様を、背中で語ることができる、俳優オダギリジョーと、
あの⾬のシーンを撮った、この映画を、僕は信⽤しています。
中野量太(映画監督)

⻑崎で⼀夏を過ごした優⼦の、彼⼥の無⾔の笑顔は全てを物語っている気がしました。
⽟⽥さんの作品は本当に胸に響きます。
前⽥敦⼦(俳優)

蝉時⾬だけが時間を刻む乾いた街で、
置き去りにされた者同⼠の⼼は共鳴し、静かに湿度を帯びていく。
その⼀夏の揺らぎの中に、たしかな希望を感じるはず。
ゆいちむ(映画好きOL)

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映画『夏の砂の上』は7/4(金)より全国公開となります。

【上映劇場はこちら】

《特別映像3種》解禁

この度、痛みを抱えながらも小さな希望を見つけていく登場人物たちの関係性を描いた3種の特別映像が解禁となりました。

【伯父と姪編】

【夫婦編】

【恋編】

オリジナル・サウンドトラックのリリースが決定!

この度、映画『夏の砂の上』のオリジナル・サウンドトラックが7⽉2⽇(⽔)にリリースされることが決定しました。

サントラには、メイン楽曲の夏の砂の上(Piano Solo)を含む全9曲が収録されており、ボーナストラックとして、サントラ⽤に制作された⾳源や、夏の砂の上(First Sketch)、Still III (Outtake)バージョンなど、サントラでしか聴けない⾳源も収録されています。

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音楽担当:原摩利彦さんコメント

《夏の砂の上》の脚本を何度も読み、⻑崎で過ごした数⽇のことを思い出したり、⾳楽ができそうな「気配」が消えてしまわないように慎重に⽇々を過ごしました。そして「今だ!」というときにピアノに向かうと、指先からすっと《夏の砂の上》メインテーマのメロディが出てきました。メインテーマ以外の曲も完成させてレコーディングにのぞみましたが、⽟⽥監督から映像を観ながら即興で今⼀度トライして欲しいと⾔われ、監督とオダギリジョーさんたちが⾒守る中で勝負のテイクを録りました。サウンドトラックには本編では使われなかった曲も収録されています。これから⾃分のコンサートでもたくさん弾いていきたい⼤切な⾳楽ができました。

【国内盤】
タイトル:映画『夏の砂の上』オリジナル・サウンドトラック
アーティスト:原摩利彦
発売⽇:2025年7⽉2⽇(⽔)
価格:2,970円(税込)
発売元:ランブリング・レコーズ
【Track List】
01. 夏の砂の上 (Piano Solo)
02. Still I
03. Nagasaki Interlude II
04. Still II
05. 夏の砂の上 (Full Version)
06. Still III (outtake)
07. Nagasaki Interlude II
08. 夏の砂の上 (First Sketch)
09. Memoria (Bonus Track)

第27回上海国際映画祭コンペティション部門へ正式出品!

この度、6月13日より中国・上海で開催される第27回上海国際映画祭のコンペティション部門に日本作品で唯一、映画『夏の砂の上』が招待されることが決定いたしました。

映画祭には、主演&共同プロデューサーのオダギリジョーさん、髙石あかりさん、玉田真也監督が参加する予定となっています。

1993年から始まった上海国際映画祭は、中国で唯一、国際映画製作者連盟公認の映画祭として、映画文化の普及と映画産業の発展とを目的に、毎年10日間の会期中に国内外の約500作品が上映されています。今回、映画『夏の砂の上』は、映画の質や芸術的な価値を競う場として注目を集め、今年15本の作品が選出されたコンペティション部門で日本作品唯一の上映となります。
選出理由について、上海国際映画祭プログラマーの徐昊辰氏は「本作は、かけがえのない家族を喪ったことで、まるで時が止まってしまったかのような空白の時間を、静謐なまなざしと繊細な映像美ですくい上げた作品です。長崎の変わらぬ町並み、記憶を抱えたような坂道、そして雨の降らない夏という設定が、登場人物たちの内面と静かに響き合いながら、観る者に深い余韻をもたらします。言葉少なに交わされる感情の揺らぎや、表情の奥に秘められた痛みと優しさが、俳優たちの抑制の効いた演技によって丁寧に表現され、物語にさらなる奥行きを与えています。静けさの中に潜む感情の機微をすくい取った本作が、このたび上海国際映画祭でワールドプレミアというかたちで初めて世界の観客と出会えることを、何よりも光栄に、そして心から嬉しく思っています。」とコメントを寄せました。

また、出品決定を受けて玉田真也監督は、「上海国際映画祭メインコンペティション部門に招待して頂き、たいへん光栄です。海外の観客に観ていただく場に立ち会うのはこれが初めてなので、とても楽しみにしています。文化を超えて伝わる人間の感情が映った映画になったと思っているので、早く観客の皆さんとこの作品を共有したいです。」と喜びのコメントを寄せました。

審査員長を『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレが務めるコンペティション部門は、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀男優賞、最優秀女優賞などの賞の対象となり、授賞式は6月21日(土)におこなわれます。

日本では7/4(金)より全国公開です。ぜひご期待ください。

完成披露イベント実施決定

映画『夏の砂の上』の公開に先立ち、完成披露イベントの実施が決定いたしました。
チケットは以下の詳細をご確認の上、お買い求めください。
皆様のご参加をお待ちしております。

■概要
・日付:6/17(火)
・場所:TOHOシネマズ 日比谷
・時間:19:00の回 上映前舞台挨拶
・登壇者(予定):オダギリジョーさん、髙石あかりさん、松たか子さん、満島ひかりさん、森山直太朗さん、高橋文哉さん、光石研さん、玉田真也監督

■チケット料金
特別興行(均一)2,200円(税込)

※舞台挨拶は、全席指定制(定員入替制)です。
※お席はお選びいただけません。
※チケットの販売は、お一人様2枚までとさせていただきます。
※無料鑑賞・各種割引・ムビチケ・前売券・割引券等使用不可。
※実施スクリーンにより、特別シート等追加料金が発生する場合がございます。
※内容はすべて予定です。登壇者及び内容は予告なしに変更する場合がございます。
※転売・転用を目的としたご購入は、固くお断りいたします。また、ご来場時にご本人様確認をさせていただく可能性がございますので、身分証をご持参の上、お越しください。

■チケット購入方法
◎プレリザーブ販売(抽選販売) チケットぴあで販売
受付期間:6/5(木)11:00受付開始~6/13(金)11:00受付終了
URL:https://w.pia.jp/t/natsunosunanoue-movie/
※抽選結果の発表は、6/13(金)20:00 となります。

◎一般販売(先着販売) チケットぴあで販売
販売期間:6/14(土)10:00~6/16(火)16:00まで
URL:https://w.pia.jp/t/natsunosunanoue-movie/
※一般販売につきまして、完売次第、販売終了となります。
※残席がある場合に限り当日券を劇場にて販売いたします。

≪チケット購入に関するお問い合わせ≫
「チケットぴあ」HP

【舞台挨拶注意事項】
※悪天候及び公共交通機関の運行状況により、やむを得ず本イベントを中止させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
※ムビチケは、ご使用いただけません。
※特別興行の為、各種割引・各種招待券は、ご使用いただけません。
※上記料金はすべて税込金額です。
※全席指定・定員入替制での上映となり、専用のチケットをお持ちでない方はご覧になれません。
※いかなる事情が生じましても、ご購入・お引換後の鑑賞券の変更や払い戻しは出来ません。
※スクリーン内でのカメラ(携帯電話を含む)・ビデオによる撮影・録画・録音等は、固くお断りいたします。
保安上、入場時に手荷物検査を行う場合がございますこと、予めご了承ください。
※当日、マスコミ・メディアの撮影が入る場合がございます。その際、お客様が映像等に映り込む可能性がございますこと、予めご了承ください。
※車いすでのご鑑賞をご希望されるお客様は座席指定券の購入後、劇場までご連絡ください。なお、車いすをご利用のお客さまは車いすスペースでのご鑑賞となります。車いすスペースには限りがありますので、ご利用人数によっては所定のスペース以外でご鑑賞いただく場合がございます。また、イベントの内容やマスコミ取材により、所定のスペースからご移動いただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
※転売・転用を目的としたご購入は、固くお断りいたします。また、当日ご本人様確認をさせていただく場合もございます。写真付き身分証明書をご用意の上お越しいただけますようお願いいたします。
会場で本人確認がある場合の有効な書類は下記の通りです。

●顔写真付き身分証明書をお持ちの方
【1点】のみでOKです。

・運転免許証 ・パスポート ・社員証(顔写真付き)・学生証(顔写真付き)・住民基本台帳カード(顔写真付き)・クレジットカード(顔写真付き)・マイナンバーカード(顔写真付き)・在留カード(外国人登録証明書)・ 身体障害者手帳(顔写真付き)・精神障害者保健福祉手帳(顔写真付き)・療育手帳(顔写真付き)
※小学生に関しては健康保険証のみでOK ※全てコピー不可

●顔写真付き身分証明書をお持ちでない方
【2点】必要となります。
・健康保険証 ・住民基本台帳カード(顔写真なし)・社員証(顔写真なし)・学生証(顔写真なし)・クレジットカード・キャッシュカード
※全てコピー不可

※登壇ゲスト等へのプレゼントやお手紙、お花や差し入れなどはお受け取り出来ません。当日および事前の郵送もお断りいたします。予めご了承ください。

 

映画『夏の砂の上』予告映像解禁。

映画『夏の砂の上』の予告映像が解禁となりました。
愛を失った男、愛を見限った女、愛を知らない少女・・・
彼らが夏の砂のように乾き切った⼼に⼩さな希望の芽を⾒つけていく姿を描く、切なさと温かさが交錯する珠⽟の物語、映画『夏の砂の上』は7⽉4⽇(⾦)全国公開です。

映画『夏の砂の上』ポスタービジュアル完成。

 

映画『夏の砂の上』のポスタービジュアルが完成しました。
オダギリジョーさん演じる、大切なものを失った喪失感から⼈⽣が⽌まってしまった治。
髙石あかりさん演じる、⽗親の愛を知らずに育った優⼦。
松たか子さん演じる、悲しみを共有し共に再スタートすることができない夫へ愛想を尽かした恵⼦。
満島ひかりさん演じる、娘を兄に預け男の元へ⾛る奔放な阿佐⼦。
それぞれ痛みと乾ききった⼼を抱えた4⼈を、⻑崎の街から差し込む光があたたかく包み込む、切なくも温かなビジュアルが完成しました。
夏の砂のように乾ききった⼼に沁み込む⼀筋の希望の物語、映画『夏の砂の上』は7⽉4⽇(⾦)全国公開です。

映画『夏の砂の上』7.4 FRI 全国公開決定!作品世界を彩る豪華キャストが発表!

映画『美しい夏キリシマ』の脚本、映画『紙屋悦子の青春』の原作を手掛けた長崎出身の松田正隆さんによる読売文学賞 戯曲・シナリオ賞受賞の傑作戯曲を、濱口竜介監督や三宅唱監督に次ぐ次世代の映画界を担う気鋭の演出家・玉田真也さんの監督・脚本で映画化した『夏の砂の上』の全国公開が7月4日(金)に決定!

この度、本作の作品世界を彩る豪華キャストが発表となり、共同プロデューサーも務める主演のオダギリジョーさん、髙石あかりさん、松たか子さん、満島ひかりさん、森山直太朗さん、高橋文哉さん、光石研さんらが出演することが明らかになり、オダギリジョーさん、髙石あかりさん、松たか子さん、玉田真也監督、原作の松田正隆さんからのコメントが到着しました。

本作は、息子を亡くした喪失感から人生の時間が止まり、妻に見限られた主人公と、妹が置いていった17歳の姪との突然の共同生活からはじまります。愛を失った男、愛を見限った女、愛を知らない少女……彼らがそれぞれの痛みと向き合いながら、夏の砂のように乾き切った心に、小さな希望の芽を見つけていく姿を描く、切なさと温かさが交錯する珠玉の物語となっています。雨が降らない夏の長崎が舞台となり、撮影は、2024年9月に全編オール長崎ロケで行われ、坂の多い長崎の美しい街並みの中で描かれます。

主演の小浦治を演じるのは、日本の映画界を俳優だけでなく監督・プロデューサーとしても牽引するオダギリジョー。本作で共同プロデューサーも務め、撮影前から玉田監督と会話を続けてきました。

また、治の姪で、父親の愛を知らずに育った17歳の優子を演じるのは、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズで人気を博し、2025年度後期NHK連続テレビ小説のヒロインに抜擢され注目される髙石あかりさん。

そして、治の妻・小浦恵子を演じるのは、主演作『ファーストキス 1ST  KISS』が大ヒット公開中の松たか子さん。悲しみを共有し共に再スタートすることができない夫・治への「静かな怒り」を秘めた女性を演じ、本作で長崎弁にも初挑戦。

このほか、父親のいない優子を兄の治に預け、男の元へはしる奔放な妹・阿佐子役を『ラストマイル』で第48回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞した満島ひかりさんが、髙石さん演じる優子のバイト先の先輩で、優子へ好意を寄せる・立山役を、映画・ドラマなど多方面で引く手あまたの活躍をみせる高橋文哉さんが、治が働いていた造船所の同僚・陣野を、自身のドキュメンタリー映画『素晴らしい世界は何処に』の公開が控えるフォークシンガーの森山直太朗さんが、同じく治の造船所の同僚・持田を「北九州ホルモン隊」を結成するなど九州を代表する名ヴァイプレイヤーの名優・光石研さんが演じています。

 

<コメント全文>

共同プロデューサー、主演・小浦治役 / オダギリジョー
脚本を読んだ瞬間『これは良い作品になる!』と感じた僕は、すぐにプロデューサーを買って出ることにしました。俳優としては勿論、様々な面で役に立てれば、という思いからでした。
松さんや満島さんを始め、信頼できるキャスト、最高のスタッフが共鳴してくれ、真夏の長崎にこの上ない土俵が用意されました。あくまで玉田監督の補佐的な立場を守りつつ、隠し味程度に自分の経験値を注ぎ込めたと思います。
昨今の日本映画には珍しい『何か』を感じて頂ける作品になったと信じています。

治の姪・優子役 / 髙石あかり
長崎での撮影は、優子が過ごしたあの時間のように、自分にとってとてもかけがえの無いものとなりました。
優子は、儚さと強さ、大人っぽさと少女らしさ、一人の人間の中で全く違う性質が混ざり合う独特な空気を持っています。そんな繊細な彼女をどう演じたらいいのか、長崎に入る前に玉田監督とお話しをさせていただき、”ありのままの自分”で精一杯役と向き合うことにしました。
そんな撮影期間は、カメラの存在を忘れ、作品と現実の境目が曖昧だった気がします。
こんな経験は初めてで、これ程までに熱中出来る環境を作ってくださった、監督をはじめ、キャスト、スタッフの皆様には感謝しかありません。改めて、この作品に携わらせていただけたこと、心から光栄に思います。

治の妻・小浦恵子役 / 松たか子
暑い夏の長崎での撮影を懐かしく思い出します。
小浦家への道のりは、特に機材を運ぶスタッフの皆さんは本当に大変だったと思います。
でも、全員が汗だくになりながら、この映画の世界に向かって歩いていたように思います。
初めて読んだ脚本は、元々戯曲であったことに驚くほど、様々な風景が浮かぶ「映画」のホンでした。
他者に共感や理解を求めない、なんともいえない、滑稽で愛すべき人たちが出てくるお話のような気がします。
恵子が愛すべき人間かというと、それはわかりませんが…。
オダギリさんとのお芝居はとても楽しかったです。

脚本・監督/ 玉田真也
今まで読んできた戯曲は数多くありますが、この「夏の砂の上」は僕にとって特別な作品であり続けました。僕たちが生きる上で避けられない痛みや、それを諦めて受け入れていくしかないという虚無、そして、それでも生はただ続いていくという、この世界の一つの本質のようなものがセリフの流れの中で、どんどん立体的に浮かび上がってくる素晴らしい作品です。その作品を映画にするということは僕にとって念願であったとともに、挑戦でした。演劇としての完成度があまりにも高いと思ったからです。そして、その挑戦は間違っていなかったと長崎での撮影を始めて確信していきました。長崎の街の中に入っていくと、この街自体を主人公として捉えることができる、これはきっと映画でしかなし得ない体験だと感じていったからです。僕の頭の中だけにあった固定された小さな世界が、長崎という街と徐々に融合してより豊かに大きく膨らんでいく感覚でした。この映画を皆さんに観ていただけるのを楽しみにしています。
そして今回、素晴らしい俳優たちに集まっていただきました。演出するにあたり、皆さんとても協力的にアイデアを出してくださり、何一つストレスなく撮影をすることができただけでなく、何度見ても芝居が面白く、最前列で観るお客さんのように彼ら彼女らの芝居をただ楽しんでいる瞬間もたくさんありました。皆さんの芝居に、この映画を想定の何倍も上に引っ張ってもらえたと思います。とても贅沢な時間でした。

原作/ 松田正隆
部屋を見つめる演劇から、街を感じ取る映画へ。映画には長崎の光景がいくつも映し出されている。坂道をのぼりつめた果てにある家からの眺めだけで、言葉にならない感覚をこの映画は私たちに与える。戯曲に書かれた台詞が生み出す感情は、坂を上り下りする俳優の身体の運動に変換されている。キャリーバッグを引く優子が母とともに坂を上るとき、坂の上で指をなくした小浦が息を吐くとき、人々が言い知れぬ人生を抱えながらも、繁華街で仕事をし飲食をするために坂をおりるとき、カメラはそれらの特別な感情を映画の場面に映し出す。私は、戯曲が消え去り映画に生まれ変わることを望んでいた。この映画を観て、何よりも映画らしい経験を得たことがとても嬉しかった。

玉田真也監督