坂を上り下りして浮かび上がる人生の得喪。なかには耐え難いものもある。
その苦悩に「無理して乗り越えなくていい」とただ寄り添う本作のやさしさに、
きっと救われる魂があるはずだ。
ISO(ライター)
そこにいる人たちが皆、魅力的で。その心のうちがとても苦しくて。
いつか自分も長崎を訪れてみたいと思いました。 今の自分にとても響く映画でした。
今泉力哉(映画監督)
様々な乾きに、抗う者と流されるままの者達...
瑞々しい希望という名の避暑地を見つけた時、心は希望で潤う。
この作品が1人でも多くの方々への避暑地になりますように
いまむー(お絵描きツイッタラー)
端正な佇まいをしていながら、物語は濃密で息苦しく、治(オダギリジョー)と同じタイミングでタバコを吸った(妄想で)。髙石あかりという女優がとてもよかった。
暑い日にふらっと入った映画館でこんな映画に出会えたら嬉しいだろうな。
大森立嗣(映画監督)
長崎特有の坂道や入り組んだ階段が、交差しては離れていく人々のよう。
息切れしながらも、登り続ける。生きていくことは失い続けていくことなのかもしれない。
もう届かないものがあるから、目の前の季節は輝くのだ。
今日マチ子(漫画家)
長崎の見慣れた風景のせいか、登場人物の悲しみがリアルに感じられ息が詰まりそうでしたが、
あるシーンの圧倒的な解放感にやられました。
私はずっと、こういう映画が観たかったんだと思います。
小玉ユキ(漫画家)
人生で通る道は、街の大通りや明るい商店街ばかりじゃない。
登るだけで疲れる坂道や、吸い殻だらけの暗い路地もある。
だからこそ、こういう作品が社会に必要なんだと思いました。
陰影の濃い和室に差し込む光のような、美しい邦画です。
佐伯ポインティ(マルチタレント)
ずっと疼いててほしかったのに、治ってしまった傷がある。どう足掻いても繋がってしまうちぎれた皮膚のように、ゆっくりと手を伸ばしあう人々の姿が、堪らなく美しかった。
長井短(俳優)
季節が、街が、人生の機微を象徴しているようだった。
すべてを鎮ませる恵みの雨は、渇望する心に一縷の希望を与え、
なんてささやかで、美しい、心の繋がり映すんだろうと思いました。
素晴らしい映画でした。
仲野太賀(俳優)
一度、乾いてしまった人の心を元に戻すことは、簡単なことじゃなくて、
でも、乾いた心を潤すことができるのは、やっぱり人の湿りっ気の部分で、
そんな繊細な心模様を、背中で語ることができる、俳優オダギリジョーと、
あの雨のシーンを撮った、この映画を、僕は信用しています。
中野量太(映画監督)
長崎で一夏を過ごした優子の、彼女の無言の笑顔は全てを物語っている気がしました。
玉田さんの作品は本当に胸に響きます。
前田敦子(俳優)
夏の砂のように乾いた街。関係。心。
じゃあ思い切って逃げ出せばいいものを、二人は雨を待つばかり。
「どっか行こうか」という、軽いようで実は人生が懸かったあの重たい言葉が、鑑賞後もずっと残っています。
邦画でしか味わえないリアルな苦味が、オダギリジョーさんをはじめとする実力ある役者さんたちのお芝居によって上品に仕上がっていました。
maruta(映画インフルエンサー)
蝉時雨だけが時間を刻む乾いた街で、
置き去りにされた者同士の心は共鳴し、静かに湿度を帯びていく。
その一夏の揺らぎの中に、たしかな希望を感じるはず。
ゆいちむ(映画好きOL)
※五十音順、敬称略